本法人は、社団法人北里研究所と学校法人北里学園が統合したもので、北里研究所の栄光ある歴史と伝統及び北里学園創立の経緯を踏まえ、法人名称を「学校法人北里研究所」に改称し、大学名は「北里大学」を踏襲した。
社団法人北里研究所は、破傷風菌の純培養の成功とそれに続く破傷風抗毒素の発見など免疫学を始めとする予防医学上の重要な基礎を築いた北里柴三郎博士が大正3(1914)年に創設した我が国初の私立医学研究機関[大正7(1918)年社団法人認可]であり、学校法人北里学園は、同研究所がその創立50周年記念事業として、昭和37年(1962)年に創設した生命科学系総合大学としての北里大学を擁する学校法人[同年北里大学設置認可]である。
両法人の統合は、双方の人的・物的資源に加え、高度な学術研究基盤を結びつけ、多角的で安定的な経営基盤を確立し、先進的な学校経営を目指すものである。本法人は北里柴三郎博士を学祖として仰ぎ、博士がその一生を通じて顕現した北里精神「事を処してパイオニアたれ(開拓の精神)、人に交わって恩を思え(報恩の精神)、そして叡智をもって実学(叡智と実践の精神)の人として、不撓不屈の精神を貫け」に則り、人類永遠の課題である生命現象の科学的解明にあたるとともに、生命科学および関連分野における有為な研究者、教育者、専門職業人の養成を第一の使命とし、さらに研究成果を社会に還元する“実学志向”に基づく予防・診療活動を始めとする諸活動を展開することにより、広く社会の発展のために寄与するものである。