理事長からのご挨拶

理事長からのご挨拶

熱と誠と実学の精神で輝く北里研究所を目指して
 1914年に現在の白金キャンパスの地に北里研究所が創立されてから110年、我々が生きる現代社会は様々な技術革新により人類に多大な恩恵がもたらされている反面、気候変動による地球規模の環境問題や大規模自然災害、新興感染症の流行や世界情勢の目まぐるしい変化など多くの課題に直面しています。本法人においても、急速な少子高齢化をはじめ、外部環境はさらに厳しさを増しています。そうした社会情勢の中、私たちは北里柴三郎博士が常々門下生に説いていた「事を処してパイオニアたれ。人に交わって恩を思え。そして叡智をもって実学の人として、不撓不屈の精神を貫け。」の教えを胸に実学の精神で社会に貢献し、持続的に成長し続けていく所存です。
 学校法人として持続的に成長し続けていくためには、9学部8研究科3病院2併設校1附置研究所の力をひとつに結集し総合力を発揮できる体制を整備し、生命科学の総合大学としての叡智を結集した研究力の強化と、グローバル社会で活躍するための国際化を推進していくことが肝要と考えます。

浅利 靖

さらに建学の精神を修得しコミュニケーション力が高く次世代のリーダーとなれる人材の育成も必須です。北里柴三郎博士の学統を踏襲し、日本の未来に貢献できる北里研究所・北里大学を目指してまいります。
 最後に、北里柴三郎博士の残された言葉をご紹介します。
 「君、人に熱と誠があれば何事でも達成するよ。能く世の中が行き詰ったと云ふ人があるが、これは大いなる誤解である。世の中は決して行き詰まらぬ。若し行き詰ったものがあるならば、是は熱と誠がないからである。」
 この言葉は、京都帝国大学の総長や学習院長などを歴任した荒木寅三郎先生がドイツ留学中の北里柴三郎博士のもとを訪ねた際に語られたとされています。当時とは時代背景や社会情勢も異なりますが、先の見えない現代にこそこの言葉が心に響きます。2024年、創立110周年を迎えた北里研究所は、120年、130年、更にその先の未来を目指して何事に対しても熱と誠をもって取り組んでまいります。
学校法人北里研究所 理事長
浅利 靖

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