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ウイルス酵素を利用して新生児の命を守る!
~B群連鎖球菌検査の検査精度を改善する方法を提案~

 岡山大学学術研究院医歯薬学域 内山淳平 准教授、北里大学 大村智記念研究所 花木秀明 教授/感染制御研究センター長 松井秀仁上級研究員、麻布大学獣医学部 村上裕信 講師、麻布大学大学院博士課程 小方雅也 氏らの研究チームは、B群連鎖球菌と性状が類似した腸球菌「フェカリス菌」に感染するバクテリオファージ(ファージ)を分離・解析し、新たな組換えエンドライシンEG-LYSを作製しました。B群連鎖球菌と共に増殖するフェカリス菌を殺菌することで、妊婦さんに対して行われるB群連鎖球菌検査の検査精度を低下させている偽陰性の問題を解決できることを世界で先駆けて解明しました。
 研究成果は、2021年8月11日に米国微生物学会オンライン誌「Microbiology Spectrum」誌で公開されました。

発表のポイント

・B群連鎖球菌は、新生児に敗血症・髄膜炎などの重篤な感染症を引き起こす病原細菌です。
・新たに作製した組換えペプチドグリカン分解酵素「エンドライシンEG-LYS」の利用により、B群連鎖球菌検査の検査精度が改善できることが示されました。
・少子化が進む今日、早急にEG-LYSを社会実装し、B群連鎖球菌検査へ応用することが期待されます。

論文情報

論文名:Use of recombinant endolysin to improve accuracy of group B Streptococcus tests(和訳)B群連鎖球菌検査の精度向上のための遺伝子組換えエンドリシンの使用
掲載紙:Microbiology Spectrum
著 者:Hidehito Matsui#,1, Jumpei Uchiyama#,*,2,3, Masaya Ogata#,3, Tadahiro Nasukawa3, Iyo Takemura-Uchiyama2, Shin-ichiro Kato4, Hironobu Murakami3, Masato Higashide5, and Hideaki Hanaki1 (#, Authors contributed equally to this work; *, Corresponding author)
1 北里大学大村智記念研究所感染制御研究センター、2 岡山大学学術研究院医歯薬学域病原細菌学分野、3 麻布大学獣医学部、4 高知大学遺伝子実験センター、5 (株)江東微生物研究所

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