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タイラギの放卵・放精を誘発する物質(ペプチド)を発見

 水産重要種であるタイラギは貝柱が美味な大型の二枚貝です。西日本を中心に国内の海に広く生息し潜水法による漁業が行われていますが、2000年以降資源量の減少が顕著になり、減少要因の解明とその対策に関する調査研究が行われてきました。水産研究・教育機構では、これまでにタイラギの人工種苗生産技術を開発し、生産された稚貝の漁場への移植や養殖を行うことで資源や生産量を復活させる取組みを進めています。種苗生産においては、採卵用に準備した親貝が産卵しない場合もあり、確実な産卵誘発の技術開発が求められていました。
 水産研究・教育機構、北里大学の共同研究グループは、タイラギ神経組織から放卵・放精を誘発するペプチドの同定に成功しました。このペプチドを親貝に投与することにより放卵・放精させることができ、また得られた受精卵が孵化して正常に幼生になることを確認しました。この成果は、タイラギ種苗の安定生産に貢献するものとして期待されます。
 今回の研究成果は、学術誌(Biochemical and Biophysical Research Communications)に掲載されました。

発表のポイント

  • 二枚貝で初めて放卵・放精を誘発する物質(ペプチド)を発見しました
  • タイラギ種苗の安定供給に貢献することが期待できます

論文情報

タイトル:A novel peptide identified from visceral ganglia induces oocyte maturation, spermatozoa active motility, and spawning in the pen shell Atrina pectinata
著 者:S Funayamaa, T Matsumotoa, Y Koderab,c, M Awajia
a) Nansei Field Station, Fisheries Technology Institute, Japan Fisheries Research and Education Agency
b) Department of Physics, School of Science, Kitasato University
c) Center for Disease Proteomics, School of Science, Kitasato University
掲載誌:Biochemical and Biophysical Research Communications(エルゼビア社)

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