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サポウイルスの殻(カプシド)の構造を世界で初めて決定
~サポウイルスの治療薬やワクチンの開発を加速~
~サポウイルスの治療薬やワクチンの開発を加速~
北里大学大村智記念研究所の片山和彦教授(ウイルス感染制御学研究室)は、自然科学研究機構生命創成探究センター/生理学研究所の村田和義特任教授らと共同で、集団性下痢症の原因ウイルスの一つサポウイルスの殻(カプシド)の構造を世界で初めて原子レベルで決定し、サポウイルスがノロウイルスを含む同種の下痢症ウイルスとは異なるカプシド構造を持つことを報告しました。この研究成果は、サポウイルスの感染メカニズムの解明に大きく貢献し、サポウイルスに対する治療薬やワクチンの開発を大きく加速すると期待されます。
本研究成果は、日本時間 2022年4月18日22時に、米国の国際学術誌「Journal of Virology」に公開されました。
本研究成果は、日本時間 2022年4月18日22時に、米国の国際学術誌「Journal of Virology」に公開されました。
研究成果のポイント
- サポウイルスの殻(カプシド)の構造を原子レベルで決定しました。
- サポウイルスのカプシドの突起は、ノロウイルスをはじめとする同種の下痢症ウイルスとは異なり、二重のアミノ酸どうしの相互作用でできた比較的薄い屋根構造からなるアーチ型を示しました。
- カプシドの突起の先端には、感染宿主によって変異する領域(Hypervariable region)が4つ密集し、そのそばにホスト細胞との結合を担う領域が存在することが分かりました。
- この構造をもとにして、より効果的な治療薬やワクチンのデザインが可能になると期待されます。
論文情報
【掲載誌】Journal of Virology
【論文名】Atomic structure of the human sapovirus capsid reveals a unique capsid protein conformation in caliciviruses
【著 者】Naoyuki Miyazaki, Chihong Song, Tomoichiro Oka, Motohiro Miki, Kosuke Murakami, Kenji Iwasaki, Kazuhiko Katayama, Kazuyoshi Murata* (*責任著者)
【DOI】10.1128/jvi.00298-22
問い合わせ先
研究に関すること
北里大学大村智記念研究所 ウイルス感染制御学研究室/
大学院感染制御科学府 ワクチン学
教授 片山 和彦
e-mail: katayama“AT”lisci.kitasato-u.ac.jp
大学院感染制御科学府 ワクチン学
教授 片山 和彦
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報道に関すること
学校法人北里研究所 総務部広報課
〒108-8641 東京都港区白金5-9-1
TEL:03-5791-6422
E-mail:kohoh“AT”kitasato-u.ac.jp
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