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色褪せない蛍光タンパク質-細胞微細構造やウイルスの定量的観察を可能にする技術-
理化学研究所(理研)脳神経科学研究センター細胞機能探索技術研究チームおよび光量子工学研究センター生命光学技術研究チームの宮脇敦史チームリーダー、平野雅彦研究員、安藤亮子研究員、杉山真由研究員、理研脳神経科学研究センター細胞機能探索技術研究チームの下薗哲研究員、黒川裕研究員、東北大学大学院生命科学研究科附属浅虫海洋生物学教育研究センターの竹田典代助教(研究特任)(研究当時、現日本学術振興会特別研究員)、北里大学大村智記念研究所の片山和彦教授、花王株式会社安全性科学研究所らの共同研究グループは、明るく極めて褪色しにくい蛍光タンパク質「StayGold」を開発し、生細胞で細胞小器官の微細構造の動態を速く長く解析する定量的観察法を確立しました。また、StayGoldとVHH抗体の融合タンパク質を作製し、固定感染細胞における新型コロナウイルスのスパイクタンパク質の詳細な分布を明らかにしました。
本研究成果は、褪色による制限を取り払うことで、蛍光観察の時空間の幅を飛躍的に拡張し、定量性を求める創薬開発研究に貢献すると期待できます。
今回、共同研究グループは、「タマクラゲ」の遺伝子発現解析データをもとに、野生型タマクラゲの緑色蛍光タンパク質を遺伝子クローニングし、明るく極めて褪色しにくい変異体StayGoldを創出しました。小胞体、ミトコンドリア、微小管などの細胞小器官をStayGoldで蛍光標識し、従来の蛍光タンパク質では褪色のために解析できなかった動的構造変化を明らかにしました。また、StayGoldを抗SARS-CoV-2スパイクタンパク質VHH抗体に連結することで、感染細胞内でウイルス粒子が成熟する経路を捉えることに成功しました。
本研究は、科学雑誌『Nature Biotechnology』オンライン版(4月25日付:日本時間4月26日)に掲載されました。
本研究成果は、褪色による制限を取り払うことで、蛍光観察の時空間の幅を飛躍的に拡張し、定量性を求める創薬開発研究に貢献すると期待できます。
今回、共同研究グループは、「タマクラゲ」の遺伝子発現解析データをもとに、野生型タマクラゲの緑色蛍光タンパク質を遺伝子クローニングし、明るく極めて褪色しにくい変異体StayGoldを創出しました。小胞体、ミトコンドリア、微小管などの細胞小器官をStayGoldで蛍光標識し、従来の蛍光タンパク質では褪色のために解析できなかった動的構造変化を明らかにしました。また、StayGoldを抗SARS-CoV-2スパイクタンパク質VHH抗体に連結することで、感染細胞内でウイルス粒子が成熟する経路を捉えることに成功しました。
本研究は、科学雑誌『Nature Biotechnology』オンライン版(4月25日付:日本時間4月26日)に掲載されました。
論文情報
【論文名】A highly photostable and bright green fluorescent protein
【著 者】Masahiko Hirano, Ryoko Ando, Satoshi Shimozono, Mayu Sugiyama, Noriyo Takeda, Hiroshi Kurokawa, Ryusaku Deguchi, Kazuki Endo, Kei Haga, Reiko Takai-Todaka, Shunsuke Inaura, Yuta Matsumura, Hiroshi Hama, Yasushi Okada, Takahiro Fujiwara, Takuya Morimoto, Kazuhiko Katayama, Atsushi Miyawaki
【掲載誌】Nature Biotechnology
【DOI】10.1038/s41587-022-01278-2
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〒108-8641 東京都港区白金5-9-1
TEL:03-5791-6422
E-mail:kohoh“AT”kitasato-u.ac.jp
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