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海綿から造血サイトカイン様の新規タンパク質ThCを発見
~骨髄増殖性腫瘍の発症メカニズム解明の加速に期待~
~骨髄増殖性腫瘍の発症メカニズム解明の加速に期待~
北海道大学大学院水産科学研究院の酒井隆一教授、東北大学大学院生命科学研究科の田中良和教授、順天堂大学大学院医学研究科の荒木真理人客員教授、小松則夫特任教授、北里大学理学部の松井崇講師らの研究グループは、海洋生物である海綿から得た新規のタンパク質トロンボコルチシン(ThC)がトロンボポエチン(TPO)受容体を活性化することを見出しました。
TPO受容体の活性化は血液の素である造血幹細胞から血小板への分化を誘導するほか、造血幹細胞の維持にも深く関与しています。一方で、TPO受容体の異常な活性化は骨髄増殖性腫瘍などの血液がんの発症に関わっていると考えられていますが、その詳細な機構は不明です。本研究ではThCの詳細な構造と受容体活性化機構を解明しました。本研究成果はTPO受容体の異常な活性化により引き起こされる血液がんの発症メカニズムの解明に貢献することが期待されます。
本研究成果は、2022年11月25日公開のNature Communications誌にオンライン掲載されました。
TPO受容体の活性化は血液の素である造血幹細胞から血小板への分化を誘導するほか、造血幹細胞の維持にも深く関与しています。一方で、TPO受容体の異常な活性化は骨髄増殖性腫瘍などの血液がんの発症に関わっていると考えられていますが、その詳細な機構は不明です。本研究ではThCの詳細な構造と受容体活性化機構を解明しました。本研究成果はTPO受容体の異常な活性化により引き起こされる血液がんの発症メカニズムの解明に貢献することが期待されます。
本研究成果は、2022年11月25日公開のNature Communications誌にオンライン掲載されました。
研究成果のポイント
- 海綿から造血サイトカインの性質を持つトロンボコルチシン(ThC)を発見
- ThCが新しいメカニズムでサイトカイン受容体を活性化させることを解明
- 血液のがんである骨髄増殖性腫瘍の発症メカニズム解明に期待
論文情報
【掲載誌】Nature Communications
【論文名】A marine sponge-derived lectin reveals hidden pathway for thrombopoietin receptor activation
(海綿のレクチンによるトロンボポエチン受容体の新しい活性化機構の解明)
(海綿のレクチンによるトロンボポエチン受容体の新しい活性化機構の解明)
【著 者】辺浩美、影山大夢、増渕菜弥、中島寛也、小野寺かこ、Pamela J. Focia、大城拓未、松井崇、小寺義男、小川智久、横山武司、平山真、堀貫治、Douglas M. Freymann、今井美沙、小松則夫、荒木真理人、田中良和、酒井隆一
【DOI】10.1038/s41467-022-34921-2
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〒108-8641 東京都港区白金5-9-1
TEL:03-5791-6422
E-mail:kohoh“AT”kitasato-u.ac.jp
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