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CD30は古典的ホジキンリンパ腫においてリード・シュテルンベルグ細胞と複雑な染色体異常の形成に関与する

 古典的ホジキンリンパ腫(classic Hodgkin lymphoma, cHL)は、大型で多核のリード・シュテルンベルグ(Reed-Sternberg, RS)細胞の出現と、複雑な染色体異常を特徴とする。腫瘍壊死因子レセプターファミリーに属するCD30の強い発現も特徴の一つであるが、cHLにおけるCD30の役割については不明な点が多い。 本研究では、cHL細胞において、CD30が活性酸素産生を介して染色体DNA損傷と細胞分裂異常を誘発し、RS細胞の出現や複雑な染色体異常に関与していることを初めて示唆した。この結果は、cHLの分子病理学的な理解に貢献すると同時に、cHLの発症の予防や治療における分子標的としてのCD30や活性酸素制御の重要性を明らかにしたものである。この成果は、北里大学医療衛生学部 堀江良一教授(当時、現:神奈川工科大学研究員、北里大学大学院医療系研究科一般研究員)が責任著者となり、北里大学医療衛生学部、北里大学医学部、東京大学大学院新領域創成科学研究科の研究グループが共同で、日本癌学会の学術誌Cancer Scienceにて発表した。

論文情報

【掲載誌】Cancer Science(オンライン公開 2023年6月11日)
【論文名】CD30 induces Reed-Sternberg cell-like morphology and chromosomal instability in classic Hodgkin lymphoma cell lines.
【著 者】Watanabe M, Hatsuse H, Nagao K, Nakashima M, Uchimaru K, Otsu M, Miyazaki K, Horie R.
【DOI】10.1111/cas.15874

問い合わせ先

研究に関すること

堀江 良一(ホリエ リョウイチ)
E-mail:rhorie55“AT”gmail.com

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学校法人北里研究所 総務部広報課
〒108-8641 東京都港区白金5-9-1
TEL:03-5791-6422
E-mail:kohoh“AT”kitasato-u.ac.jp
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