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性腺刺激ホルモン放出ホルモンとプロラクチンが肥満細胞の移動を制御
~肥満細胞の機能を人為的に調節する手がかりとなるか
~アレルギー反応やアトピー性皮膚炎などの新規治療法への応用も期待

 岡山理科大学獣医学部(前北里大学獣医学部)の汾陽光盛教授と北里大学獣医学部の久留主志朗教授、寺島涼太講師らの研究グループが、肥満細胞の動態に関する新知見を米国の内分泌学会誌「Endocrinology」に発表しました。炎症やアナフィラキシーなどの生体防御に関わるとされる肥満細胞の新たな生理機能を解明する手がかりになるだけではなく、肥満細胞の機能を人為的に調節する方法の開発につながる可能性も示された画期的な報告で、アレルギー反応やアナフィラキシー、さらにアトピー性皮膚炎などの新規治療法への応用も期待されます。

ポイント

・骨髄由来の組織定着型免疫系細胞である肥満細胞が、性周期に伴って生理的に卵巣内に移動することを発見した。
・卵巣で組織リモデリングの起こる時に肥満細胞が増加し、黄体が活性化される妊娠時には肥満細胞の卵巣への移動が抑制される。
・卵巣で生産される性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)によって肥満細胞の移動が促進され、下垂体ホルモンのプロラクチン(黄体刺激ホルモン)が移動を抑制する。

論文情報

【掲載誌】Endocrinology
【論文名】Mast cell dynamics in the ovary are governed by GnRH and prolactin
【著 者】Titaree Laoharatchatathanin, Duangjai Rieanrakwong, Yoshinori Hatsugai, Ryota Terashima, Tomohiro Yonezawa, Shiro Kurusu, Mitsumori Kawaminami
【DOI】10.1210/endocr/bqad144
【公開日】2023年10月5日

問い合わせ先

研究内容に関すること

北里大学獣医学部獣医学科 獣医生理学研究室
教授 久留主志朗(くるす しろう)
E-mail:kurusu “AT”vmas.kitasato-u.ac.jp

報道に関すること

学校法人北里研究所 総務部広報課
〒108-8641 東京都港区白金5-9-1
TEL:03-5791-6422
E-mail:kohoh“AT”kitasato-u.ac.jp
※E-mailは上記アドレス“AT”の部分を@に変えてください。

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