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温暖化対策プロバイオティクスとしての有胞子性乳酸菌
-腸内細菌叢の制御が寒冷感受性に関わる因果構造の一端を解明-
-腸内細菌叢の制御が寒冷感受性に関わる因果構造の一端を解明-
理化学研究所(理研)生命医科学研究センター粘膜システム研究チームの宮本浩邦客員主管研究員、大野博司チームリーダー、環境資源科学研究センター環境代謝分析研究チームの菊地淳チームリーダー、生命医科学研究センターマイクロバイオーム研究チームの須田亙副チームリーダー、北里大学医療衛生学部血液学研究室の佐藤隆司講師、三菱ケミカル株式会社スペシャリティマテリアルズビジネスグループR&D本部ライフソリューションズテクノロジーセンター高橋洋介センター長、フード&ヘルスケアグループ食品ニュートリションセクション山田良一リーダーらの共同研究グループは、熱安定性の胞子を持つ有胞子性乳酸菌の経口摂取が、暑熱条件下での動物モデルの生育阻害を抑制すること、さらにその作用機序の一端を明らかにしました。
地球温暖化は生命への深刻な弊害をもたらすため、人命を守り畜産を管理するために暑熱ストレスを回避する方法論が必要とされます。本研究では、人工的に暑熱条件を管理できる鶏飼育施設において、有胞子性乳酸菌プロバイオティクスであるワイズマニア・コアグランス(Weizmannia coagulans SANK70258)の機能性を評価しました。その結果、暑熱ストレス下における成長阻害が本プロバイオティクスの投与で引き起こされにくいことが明らかとなりました。さらに、消化器系のマルチオミクスデータを機械学習などによって分類し、暑熱ストレス下で成長に関与する構造方程式および因果構造モデルを推測することに成功しました。本研究は、地球温暖化の中での生体の恒常性の維持管理対策の一環として、腸内細菌叢(そう)の制御が重要な位置付けを持ち、有胞子性のプロバイオティクスが有効であることを期待させる成果です。
本研究は、科学雑誌『Journal of Functional Foods』オンライン版(1月13日付)に掲載されました。
地球温暖化は生命への深刻な弊害をもたらすため、人命を守り畜産を管理するために暑熱ストレスを回避する方法論が必要とされます。本研究では、人工的に暑熱条件を管理できる鶏飼育施設において、有胞子性乳酸菌プロバイオティクスであるワイズマニア・コアグランス(Weizmannia coagulans SANK70258)の機能性を評価しました。その結果、暑熱ストレス下における成長阻害が本プロバイオティクスの投与で引き起こされにくいことが明らかとなりました。さらに、消化器系のマルチオミクスデータを機械学習などによって分類し、暑熱ストレス下で成長に関与する構造方程式および因果構造モデルを推測することに成功しました。本研究は、地球温暖化の中での生体の恒常性の維持管理対策の一環として、腸内細菌叢(そう)の制御が重要な位置付けを持ち、有胞子性のプロバイオティクスが有効であることを期待させる成果です。
本研究は、科学雑誌『Journal of Functional Foods』オンライン版(1月13日付)に掲載されました。
論文情報
【掲載誌】Journal of Functional Foods
【論文名】A thermoprotective probiotic function by thermostable lactic acid bacteria and its causal structure
【著 者】Kayo Ito, Hirokuni Miyamoto, Makiko Matsuura, Chitose Ishii, Yumiko Nakanishi, Wataru Suda, Takashi Satoh, Fuyuko Honda, Atsushi Kurotani, Naoko Tsuji, Teruno Nakaguma, Chie Shindo, Toshiyuki Ito, Ryounosuke Michibata, Ryouichi Yamada, Yosuke Takahashi, Hiroaki Kodama, Jun Kikuchi, and Hiroshi Ohno
【DOI】10.1016/j.jff.2024.106001
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学校法人北里研究所 総務部広報課
〒108-8641 東京都港区白金5-9-1
TEL:03-5791-6422
E-mail:kohoh“AT”kitasato-u.ac.jp
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